5月4日の日記 小林一三
昼間は本を読んだり書き物をこなしたりして過ごす。
今のところ半分くらい読みこなしているところである。
阪急の経営者としての才能は評価されているがうまく時流に乗って経営の軌道に乗ったというのが本当のところで運がいいといえばそれまでのところであります。
工業化で拡大していく大阪の人口をどこで受け皿としての土地をつくるのか。
市内は衛生面などから厳しく、残るは郊外の土地。
これから増えていくであろう中産階級、それなりにお金があって安定した収益が見込める。
小林一三が鉄道とその郊外の土地に目をつけ開発、販売したのはある意味いきつくところであり合理的である。
ターミナル百貨店もその合理的な考え方の延長にある。
松永安左エ門や太田垣士郎の評伝を読んでいるとでてくるのは小林一三は必ず登場する。松永や太田垣に比べるとやや小ぶりな感じはするが読んでいるとそれなりのおもしろさを感じる。
夜は弁当屋の配達をこなす。