大阪松竹座 初春大歌舞伎 2020年1月
正月の大阪松竹座は、成駒屋に愛之助、幸四郎の一座。
これはという演目こそないものの、アットホームがでていていい。
昼は愛之助の大津絵道成寺と扇雀の酒屋が気になるところ。
大津絵道成寺は道成寺物のパロディの一つとみて、愛之助が藤娘などの五役をどう踊り分けられるかが注目です。
酒屋は文楽ではよくかかるのですが歌舞伎ではあまりかからない。
歌舞伎では商家の家庭が舞台でドラマが展開されていくので平板な感じになってしまう。
いずくとも去っていく三勝半七に夫の勝手さにあきれつつも残された子供とともに明日か開けるお園とその家族の
対比に注目していきたい。
夜は切に、松竹新喜劇をもとに歌舞伎に直した大当たり伏見の富くじ。
初めが愛之助の義経千本桜の四ノ切。
澤潟屋のような宙乗りがなく、早変わりで狐と忠信を演じ分けていくところがポイントかと思います。
中幕の夕霧名残の正月は、鴈治郎と扇雀が伊左衛門と夕霧を演じていく。
これは藤十郎の襲名演目で、伊左衛門と夕霧の恋模様をしっとりと描かれていく。
吉田屋のスピンオフと見ていいかもしれません。
楽しみはしています。